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KAUF DICH GLUECKLICH (Berlin-Prenzlauerberg)

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お店の名前を意訳すると、「買い物して幸せになろう」。ドイツ人の知人いわく「買い物依存症の人のためにある言葉よ」。

病的な買い物依存症でなくとも、物質主義のご時世、買い物をして気分がよくなることは誰にでもよくあること。たいしたお金はないのに、あるいはないからこそ、お金を使いたくなる。そんなわれら小市民たちの喜びを、遊び心あふれるもてなしで迎えてくれるのがこのカフェ。

お店の中にディスプレイ、あるいは使用されている、古ぼけた椅子やテーブル、家具や昔のブリキのおもちゃ、チープなつくりのジャンクなアクセサリーなど、はっきりいって「がらくた」とよべるものたちだが、それらには値段がついていて買うことができるのである。しかし良心的なのは、どれだけ熱心に探しても「これがほしい」というものに遭遇しない点。意図的なものでないにしろ、おかげで懐を気にせずに安心してゆっくりお茶が楽しめる。キッチュながらくたに囲まれて雰囲気はアットホーム。ソファーに座ると、かつて子供のころ、友達の家におよばれにいってお茶を出してもらっている時のような、ふと懐かしい気分におそわれる。
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セルフサービスで、カフェ以外にアイスクリームカウンターがあるが、特筆すべきはここのワッフル。なんでもないシンプルなものだが、大きくってほかほかのものが、小さなお皿いっぱいにはみ出しそうになって出てくる。その上にアイスを乗せてもらっても2ユーロ。普通の白い小麦粉でなく、精製していない粉はプラス50セントほどだっただろうか。いうまでもなく味は普通の小麦粉でつくったものの方がおいしいのだが、甘いものを楽しみつつ、体にいいことをしている気分になれる茶色いワッフルには満足感がある。

かつて「ハイジ」があこがれていた都会の高価で美味な白パンも、現代の都会のヘルスコンシャスな人々にとっては敵。今は追加料金を払ってまで、精製する手間を省いているが、体によいといわれる粉でつくったパンやお菓子を食べたい人が多い。最近流行のカフェには、たいてい健康志向のために黒っぽいパンが取り揃えられているのが常識だ。
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「Aya!Ah-yah!!」
え、なに、誰、私のことですか。

振り返ると、ワッフルの載ったお皿が背の高いドイツ人ウェイトレスの肩から、目の前のテーブルに急降下してきた。すっかり忘れていたのだが、オーダーするときにファーストネームを聞かれていたのだ。お店が立て込んでくると、あとでテーブルまで運んでくれるのだが、何せ人手が足りないのと席数が多いのとで、名前で照合することになっている。初対面のドイツ人からファーストネームで呼ばれるのも、なんだか慣れない者同士で気恥ずかしさがなくもない。しかし、家庭的でかつジャンクなインテリアのバックがあれば、ナイーブなドイツ人ウェイトレスも即座に親戚のお姉さんに変身。したがって、こちらも下宿人気分でついゆっくりと便箋を広げてしまう。
by sommergarten | 2006-09-07 14:21 | cafe
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